KIRBYTHESTORY70「光と闇の同化と新たな来客」

「ボクとともに、またティットゼロギャライドとしてこの世界をまわり弱き人々を助け、そして罪を償っていこう。アローン」
「！？お……お前はいいのか？オレはグライドを殺したんだぞ！タブーは理由があって殺した、だがグライドは！」
「いい」
ギャライドは低い声で呟く。
「その罪も、一緒に償えば」
ギャライドはアローンを見て、もう一度手を差し伸べる。
「………。もう一度よろしく頼む」
アローンがギャライドの手をとる。
「じゃあ、始めようか。………我は汝を受け入れる。我は汝」
「汝は我」
そのときアローンの体が光に纏われ、ギャライドと同化する。
「よし、完了！」
(なぁ、ギャライド)
「どうしたの？アローン」
(一応オレがこの世界から消えたこととなってるから。この城はもうじき崩れる)
「分かった。みんな！城が崩れる！外に逃げて！」
仲間たちはその指示で脱出を始める。
「よし、ボクたちも」
(ちょっと待ってくれ)
アローンに止められる。
「どうしたの？」
(オレの………オレの仲間たちを助けてくれ)
「大丈夫。ボクが来るときに全員安全なところに連れて行ってるよ」
(何！？)
「ボクは誰も殺さないがモットーだからね！」
(…甘いやつだ)
そんなアローンは笑っているように感じた。
ギャライドが城から飛び上がり、地面に着地する。
もう、城は崩壊を始めていた。
戦士たちは崩れる様子を見ていた。
「ふぅ〜ん、崩れちゃったのか〜」
気づかなかった。いや、気づけなかった。その、木の上から声を出している人のことを。キラさえも。
声は少年のようだった。
「アローン………この私が協力したのに、失敗したみたいだね〜」
その声には聞き覚えがある。ごく一部の戦士は。