ギャライドのブログ

ストーリーと日常系でやっていきます。

KIRBYTHESTORY80「ミトルシアス•エボルシオン」

「ボクたちの勝ちだよ」
ギャライドはミトスの前に立ち、声をかけ、手を差し伸べる
「やっぱり思った通りだ。ボクはまだまだ弱い」
ミトスはその手を取り、立ち上がる。
「さて、君は今からどうするの?」
「ボクは………あなたと世界を見ていきたい」
「そう………なら、行こうよ。一緒に」
「ボクをインフィニティ様の中に入れられませんか?本物(オリジナル)と偽物(レプリカ)ならどちらかと共になることは理論的に可能ですし」
ギャライドは首を振る。
「それはできないよ。ボクの中にはすでにアローンがいるからね」
「!?アローン!?」
「うん、だからミトスが入るとボクとアローンの力に押しつぶされて、消滅するかもしれない」
「そうですか………」
ミトスが考える。
「そうだ!」
ミトスの体が光となり、ベルセリオスへと入っていく。
「ミトス!?」
ギャライドがミトスを呼ぶ。
「よしっと。成功!大丈夫ですよ。契約を始めましょう」
ギャライドが軽く笑みをこぼした。
「分かった」
ギャライドがベルセリオスを天にかざす。
「我はそなたを受け入れる!」
「我の名はミト」
「ちょっと待った」
「え?」
「君は真名を言わないと」
「え?ティックゼロ?」
「それも違う。君が最初にもらった名前だよ」
「え?………」
そういえば………
ミトスはこの星で土の精霊ノームと契約した時のことを思い出した。
「我が名はミトス•サザンクロス!精霊ノーム、そなたを受け入れる」
その言葉にノームは反応する。
「それはお主の真名なのか?」
「え?」
「まあ、よい。契約を受け入れる」
あの時のノームも同じようなことを言っていた。
「………あ」
思い当たった。
({そういえば、あの日………})
自分が生まれた時、博士に言われた言葉。
「ミトルシアス•エボルシオン………?」
そう、それはミトスが聞いた博士の最初の言葉。
「我が名はミトルシアス•エボルシオン。契約を受け入れる」
ベルセリオスが強く光り、契約は完了する。
ベルセリオス、いやヴェルセリオスってところかな?」
(何で、ボクの真名を知ってたんですか?)
「真名は知らなかったけど、ボクらにもあるからね。レプリカギャラナイの真名はミトライル•エボルシオン、レプリカブレイドの真名はセイルディアス・エボルシオン」
(そうだったんですか………)
「さて、最後の仕事といきますか!」
立ち去る戦士たちはこのときカービィがおかしいのに気づくことはなかった。