KIRBYTHESTORY2「英雄再誕編」12
「え?」
「…。そのままの意味だよ。ギャライドに会いたいかい?」
お父さんが生きている…?ならなぜ僕たちのところに帰ってこないの?
「おと、ギャライドさんはどこにいるの?」
ローライルは顔色を変えずに答える。
「ギャライドはたしかに死んだ。6年前にね」
ならどうやって…
「現代(いま)のは無理でも過去(むかし)のなら会えるはずだよ」
「え?それってどういう…」
そんなボクの目の前に金色に光る者を出してきた。金属ということはわかる。
「これは…?」
「これは時計だよ。トラベラーと言ってね、対象の人物を過去、もしくは未来に飛ばすことのできる神器だよ」
「!?」
そんなものがこの世界にあることも不思議だが、なぜローライルが持っているのか…
「もう一度聞くよ…ギャライドに会いたいかい?」
…過去のお父さんに会ったとしてもお父さんはボクのことは知らない…それでもボクは…
「お父さんに会いたい、たとえボクのことを知らなくても」
その答えにローライルはニッと笑い、時計を開く。
「行ってらっしゃい…レイド」
それをボクの方に向けると、ボクの体は軽くなり光にのまれてその時間軸から姿を消した。